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日本に会計事務所を作る理由

2017.07.31

life in SG

日本で税理士登録しようと思った理由は、ローカル(シンガポールや中国)の方から日本の税務、会計、会社設立について問い合わせが増えたことがあります。

都度、日本の英語のできる会計士・税理士をご紹介しているのですが、私が最後まで手伝えないこと、その後どうなったか全くチェックできていないことは残念だと思っていました。

5年間シンガポールで会社を経営している中で、弊社と提携したい、弊社を買いたい、JVで会計事務所をやらないか、という話はいくつもいただいていましたし、JVの件は投資契約書に署名する直前まで進みましたが、契約書の内容を見てやめることにしました。

弊社に声をかけてきた方たちは、弊社の利益やクライアントの利益よりも自分の利益を優先しているのが明らかで、それはそれでいいのですが、そういう志では、長期的にはうまくいかないと思います。新しい経営陣によって会社は成長するかもしれませんが、新旧経営陣でもめると感じました。

一人ではじめた会社はゆっくりとしたスピードで成長して、一人では手に負えない範囲になって従業員を雇い、優秀な従業員にはもっと社内で昇進とキャリアアップのチャンスをあげたいし、長く一緒に働いてほしい、会社を大きくすればそういったチャンスをあげられる、と思うようになりました。

Big4という大きな組織に属していて息苦しさを感じていたから独立したのに、一人で気軽に働きたいと思っていたのに5年間で気持ちは大きく変わりました。

「いい会社」の定義は経営者、従業員それぞれで異なると思います。従業員が多い会社、クライアント数が多い会社、サービス範囲が広いまたはニッチな会社、給与がいい会社、残業が少ない会社。日系企業からいただく問い合わせでは、従業員数を聞かれることが多いので、従業員数は判断基準の一つなのでしょうか。ワンマン経営の会社だって、一貫した方針で進んでいけるからいい会社かもしれません。

ひとつ感じることは、日本でも副業が認められるようになってきて、働き方が変化しています。シンガポールは副業当たり前で、優秀な人は従業員ではなく個人事業主か会社経営者が多いです。優秀な人と働きたいのであれば、雇用以外のやり方も考える必要があるように思います。

2018年1月1日までに日本での事業が開始できるようマイペースで進めたいと思います。