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インド人と中国人の資産の守り方

2017.07.20

life in SG

事務所の賃貸借契約更新の時期になる度に更新するか、それとも買うか、検討しています。

高い家賃を払うよりも購入して会社の資産にした方がよいのでは?と算盤をはじくのですが、回収に30年近くかかるという結果になり毎回購入を見送っています。

それでも購入する人はいるので、どういう判断をしてその結論に至っているのか不思議に思っていました。

 

AERA2017年7月17日号の特集は「インド人と中国人の資産の守り方」

インド人は金のジュエリーをよく身に着けています。インドでは何千年という歴史の中で常に外から異民族が侵入し、王様が代わると貨幣の価値がゼロになる。どんなに政治情勢が変わろうと金の価値が失われることはない。いざという時、土地は持って走れないけれど、金をジュエリーの形で持っていれば身に着けて逃げられる。

中国人は資産価値が落ちにくく、住まいも兼ねられるから不動産投資が好き。そして「卵を一つのかごに入れてはいけない」ということわざがあるので、不動産を中国、米国、日本でも購入しリスク分散する。

私は日本の不動産に投資したいので英語で税務についてアドバイスしてほしいという依頼をよく受けます。依頼主はシンガポール人、中国人、インドネシア人などですが、全員中華系の方たちです。また、シンガポールの不動産を購入している外国人には中国人とインドネシア人が多いです。シンガポール人は政府のことを信用していますが、中国とインドネシアの方は政府を信用してないので資産保全のために海外の不動産を購入しているようです。

日本国の借金は1,035兆円(平成27年度末)。将来日本がデフォルトするのか、ハイパーインフレが起こるのか、それとも何も起こらないのか、私はわかりません。中国やインドネシアの方に比べたら私は政府を信用しているのだと思いました。そう思ってしまうのは、日本の居住者の98%が日本人で、中国やインドと異なり日本は戦争で植民地となった経験がないからなのかもしれません。