サーキットブレーカー延長に伴う政府補助金の追加について
2020.04.22
Covid-19
シンガポール勅許会計士の大曽根貴子です。
本日、シンガポール政府はサーキットブレーカーを2020年6月1日まで延長することを発表しました。
それにあわせてMOFより追加の政府からの補助金についての発表もありました。
企業向けの補助金としては主に以下の2つです。
Jobs Support Scheme(JSS)、5月分の補填率拡大
JSSは、2019年10月から2020年7月までのうち9ヶ月間、企業のシンガポール国民および永住権保持者の雇用維持をサポートするため、給与のうち月額S$4,600を上限としてシンガポール政府が一定割合を負担し、企業に補助金として支払う制度です。
もともと、2020年5月分のJSSの政府負担割合は、航空業・観光業は75%、飲食業は50%、その他の業種は25%でしたが、一律75%に変更となりました。
また、5月分のJSSについては5月末までに企業に振り込まれることとなりました(当初は7月中に支払い予定でした)。
Foreign Worker Levyの免除とリベートの1月延長
サーキットブレーカー発表後の4月6日、Sパスおよびワークパーミットの外国人従業員について、3月分(支払期限4月)のForeign Worker Levy(いわゆる人頭税)が免除されること、2020年に支払ったForeign Worker Levyから、Sパスおよびワークパーミットの外国人従業員1名につき$750をキャッシュバックすると発表されました。キャッシュバックは、PayNowのアカウントを持っている企業については4月21日から支払いが開始されます。JSS同様、こちらも企業側で手続きをすることがなく、自動的にキャッシュバックを受けることができます。
そして本日、4月6日の発表の内容が1ヶ月延長されることが発表されました。
中小企業はキャッシュフローに頭を悩ませている中、迅速にキャッシュバックをしてくれること、企業側の手続きが一切不要であることは利便性が高く日本にも見習ってほしいものです。
一方で、対象となるのはシンガポール国民や永住権保持者であり、日本人が経営する零細企業では余り恩恵が受けられないのが現状であり、シンガポールでビジネスをするのであれば、ローカル人材を雇用することの大切さを改めて感じる機会となりました。
(参照)
https://www.mof.gov.sg/Newsroom/press-releases/government-to-continue-support-measures-to-protect-livelihoods-and-stabilise-businesses-during-extended-circuit-breaker-period
https://www.mom.gov.sg/covid-19/advisory-on-salary-and-leave